導入前の困りごと AI-OCR検討のポイント
【業務効率化】AI-OCRとは?AI-OCRを検討するための4つのポイント
取引先から「AI-OCR」を紹介されたけど、それって何?製品名なの?
昨今、トップダウン方式で生産性向上によるコスト削減に力を注ぐ企業・部門が増えているのではないでしょうか。
しかし、生産性向上の一助となるITツールは様々あり、何から検討していいか分からないという方も多いようです。
今回は、ニーズが高まりつつある「AI-OCR」について、
「AI-OCRとは何か」「AI-OCRを検討する際のポイント」をご紹介します。
1.AI-OCRとは?
2.AI-OCRを検討するための4つのポイント
3.まとめ
1.AI-OCRとは?
AI-OCRとは、OCRにAIが組み合わされた技術を指します。
そもそもOCRとは、画像データから文字を読み取り、文字データに変換する技術のことです。
OCRはとても便利なツールではあるものの、実務レベルで活用する際に幾つかの課題がありました。
その1つが読取精度です。
特に手書き文字や非定型の文書の場合、読取精度が著しく低下し、
作業が非効率になってしまいます。
この課題を解決できるのが、AI-OCRです。
OCRにAIが組み込まれることで、文字の読み取り精度が向上し、実務レベルで使用できる技術になりました。
特に、OCRよりも手書き文字の読み取りを得意としています。
AI-OCRはAIの学習によって読取精度がどんどん改善していくため、ほぼ正確な読み取りを実現しています。
AI-OCRが実務レベルで役立つツールとなったことで、日本社会に昔からある「紙文化」を効率化するというニーズに答えられるようになりました。
日本社会では、紙の帳票を用いた業務が数多く存在します。
例)
・手書きの注文書の内容を基幹システムに入力する
・工場の作業日報を手書きで作成し、後からデータ化している
紙に書かれた文字を電子データにするには、人が手打ちで入力する必要がありました。
しかし、AI-OCRの技術によって、入力作業に充てられた時間を削減することができるようになります。
データの数が多ければ多いほど、AI-OCRが作業の助けとなるでしょう。
例)紙で届く帳票⇒データ化⇒受発注作業
また、新型コロナウイルス感染症拡大により、テレワークが促進されています。
しかし、紙文化がテレワークの促進を阻害しているのが現状です。
紙文化から脱却し、テレワークを進めるための糸口として、AI-OCRはこれから益々広がりを見せると思われます。
2.AI-OCRを検討するための4つのポイント
AI-OCRは技術を指した名称です。
そのため、実際には、市場に様々あるAI-OCR製品の中から自社に適応する製品を選択して導入します。
検討のポイントを4つに分けてご紹介していきます。
(1)読取精度
(2)動作環境
(3)価格
(4)操作感
(1)読取精度
まず初めに確認したいのが読取精度です。
AI-OCR、OCRの技術進歩により、最近の製品は読取精度がどれも高くなりました。
国内シェアNo1のAI-OCR製品「DXSuite」を使用したトライアルでは、読取精度が96%以上という結果が出ています。
また、AI-OCRは読取を行うたびに、AIが学習を繰り返します。
個人の癖のある文字も、AIの学習により、読み取れるようになります。
・対象業務の帳票が本当に読み取れるか確認する
製品によって得意なポイントが異なります。
例えば、海外製品だと英字の読み取りは得意ですが、日本語の読み取りに対応していない場合もあります。
読み取りたい帳票の文字がしっかり読み取れるか、トライアルで確認しましょう。
(2)動作環境
AI-OCRの動作環境は、オンプレミス型とクラウド型に分かれます。
・導入時の動作環境を確認する
オンプレミス型はクラウド利用できない機密情報を取り扱う場合に選択されることが多いようです。
一方で、クラウド型はオンプレミス型と比較して低コストであるため、スモールスタートで始めたいという方にもマッチした製品です。
また、OCRエンジンを利用ユーザー同士で共有するためAIの学習効率が高く、読取精度の改善も早いのが特徴です。
(3)価格
費用対効果を検討するために、価格は重要なポイントです。
AI-OCR製品の価格は次の2つのポイントから検討しましょう。
・読取枚数(項目数)の上限設定
・初期費用
AI-OCR製品の多くは、読取枚数(項目数)によって価格プランが分かれています。
「読み取りの上限枚数は何枚か」「項目数は何項目か」をチェックしましょう。
超過分は従量課金方式となる製品が多いため、使用予定の帳票を十分確認しておく必要があります。
たとえば、読み取りたい帳票1枚当たりの項目数が多い場合は、枚数で従量課金する製品のほうがお得になる場合があります。
たとえば…
読取上限 月300枚 と 月60,000項目
1枚の項目数が200個を超えるなら枚数のほうがお得になる
導入した場合に使用する帳票の枚数、項目数を概算し、価格プランを検討しましょう。
次に、初期費用を確認しましょう。
クラウド版の場合は、初期費用がない製品もあります。
一般的には、クラウド型は初期費用が低く、オンプレミス型は初期費用が高くなります。
価格プラン例)お手軽OCR with AI Inside Liteプラン・Standardプラン
・読み取り項目数で計算
・クラウド型
・初期費用なし
基本利用料 | 従量利用料 | |
メニュー | ◆基本メニュー(Lite) 最低利用期間12ヶ月(トライアルあり) 30,000円/月 読取項目数:6,000項目/月まで |
読取項目数が6,000項目を超えたら… 3.0円/項目 |
基本利用料 | 従量利用料 | |
メニュー | ◆基本メニュー(Standard) 最低利用期間12ヶ月(トライアルあり) 100,000円/月 読取項目数:60,000項目/月まで |
読取項目数が60,000項目を超えたら… 通常 :1.0円/項目 その他:0.5円/項目 |
まずは使用する帳票の読取枚数、項目数を算出し、各製品の価格プランを比較して検討しましょう。
(4)操作感
最後の検討ポイントは操作感です。
・問題なく操作できそうか確認する
・AI-OCRを導入した場合の業務手順はスムーズか確認する
操作が分かりにくいと、せっかく導入しても活用しきれない場合があります。
また、AI-OCRを導入した場合の業務手順が、変更前よりも複雑になり非効率になってしまうことがないか確認しましょう。
例)帳票の仕分け作業に時間がかかるようになり、労働時間削減に繋がらなかった
製品ごとに、業務手順をスムーズにするための便利な機能やオプションが付いているため、併せて確認しましょう。
例)帳票自動仕分け機能
業務効率を上げるという目的を忘れず、製品の操作性を吟味することをおすすめします。
3.まとめ
AI-OCRとはなにか、AI-OCRの検討ポイントをご紹介しました。
時間がかかっていた入力作業を自動でデータ化し、生産性向上を実現しましょう。
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